恩を温にかえて地域に貢献してまいります。(秋にあると芽生える感情。笑)
2013年10月16日
秋の太陽がすこし高度をさげて、窓の庇(ひさし)よりも低くなって、思いのほか部屋に直射日光がはいりやすくなっているので、部屋の中もあかるくて気持ちのいい今日この頃ですが、皆様いかがお過ごしでしょうか。今日は基本に立ち返って清水湯のいいところをご紹介していきたいと思います。(といってもいつも自画自賛ブログを書きつづっていますが……。笑)さて、清水湯には二つの天然温泉があります。一つは天然黒湯温泉。この天然黒湯温泉は平成6年に2代目である父親が己のもっているすべてを賭けて掘りあてたものなんです。それ以前の清水湯は一日100人も入らない人気のないそれこそ人気(ひとけ)のない風呂屋でした。たまに一人で貸切でのんびり営業中にもかかわらずお風呂を満喫したこともありました。ほんとうに風が吹けばどこかへ飛んで行ってしまうような、早い話が潰れかけたお風呂屋、そんな感じです。
そんな中なにをおもったか「俺は温泉を掘る」などと血迷ったことをいって、家族全員の反対の中温泉を見事掘り当てたときだけは、「なんてオヤジだ」と僕にはないものを感じて、いままで感じたことの無い驚きと尊敬の念を抱いたことは否めないんです。その後の清水湯の進むべき道の端緒になったのは、今の清水湯をみても歴然としています。そんな中、今度は平成18年に第二温泉である「黄金の湯」(おうごんのゆ)を掘り当て、平成20年に無事リニューアルができて、今に至っていいますが、それ以前の清水湯のお客様、その後の清水湯を愛してくださいっている諸々のお客様に陰ひなたに清水湯を守っていただき、また支えていただいていることにいつも感謝の気持ちでいるんです。とくにこんな気持ちになるのは、一年のなかでも春と秋。それは季節のなかで一番過ごしやすい季節ですから、お風呂もはいらなくたもいいんじゃないなんて思う季節だからなんです。
でもそういう時こそ、清水湯の今後の役割だとか、けっして弛む(たゆむ)ことの無いお客さま本位の清水湯の進むべき道を考えさせられる時もないので、自身を律するには最適な季節でもあるんです。清水湯を再建するさいに、他に道があったにもかかわらず、地域で育てていただいた恩をわすれてはいけないと思い、僕の代は清水湯をなんとかつぶさずに頑張っていこうと決意しています。どうかこれからも清水湯を温かい目で見守っていただきつつ、清水湯の2つの天然温泉で癒されていただけたらと思います。
武蔵小山温泉 清水湯若旦那。
カテゴリ:想い