黒澤監督の言葉。
2012年11月29日
故黒澤明監督の遺言と言う本の中で、いい役者とは「相手の話すことをよく聞く事」だと言っています。それは自分のセリフばかりを覚えているだけではなく、相手の話を良く聞いて話す場合では明らかに役者の表情に差が現れるというのです。良い風呂屋になろうと決めて18年近くが経ちましたが、建替えて4年半、いまだ道半ばではありますが、世界の黒澤監督が言っているように、良い風呂屋になるためには【人の話を聞く】ことは大切だと常々思っています。
むしろお客様のお一人お一人の声が大切な風呂屋のアイディアになることも多いですし、また【我以外皆師】という言葉(文豪吉川英治氏の本にもでてきますが。)にもあるように、素直な心で、またはフラットな心で第三者に接することで今まで気が付かなかったことや、一人では到底思いつかなかったことが、人と接することにより機縁が生じて、いいアイディアが生まれる事もあるんです。基本は、人が喜ぶことをするただこれに尽きるんですが、これが人の話を素直に聞いていく、それを夜、寝るまえにもう一度思い出して、言葉の意味や、その深い思いなどをくみ取ってみると、何かしら生まれてくることがあるんです。ですから黒澤監督の言葉って大事だな~と思いました。
これは新聞のほんの小さなコラムに書いてあったことだったんですが、たまたま目についたのでそのまま思ったことを文章にしてみました。さて、これからも慢心にならずに謙虚に笑顔で大きく優しい語りかけるようなあいさつを大切にして、安心、安全そしていつまでも喜んでいただける温泉を提供していこうと更に新しい思いになりました。
武蔵小山温泉 清水湯3代目談。
参考文献、K新聞。
カテゴリ:想い