交感神経と副交感神経。温泉の効能。
2012年02月02日
温泉のイメージと言うと、だいたい何度ぐらいのイメージでしょうか?一般的に42度の温泉に入ると温熱効果により交感神経が刺激されて血管の拡張、心拍数の増加、そして血圧が高まります。また他方、38度以下程度のぬるい温泉では副交感神経が働いて気持ちが落ち着いてきます。さらに胃腸の働きを促進すると言われていて、とくに体温と同じ程度の湯温が体の刺激も少なく、血圧、脈拍が安定すると言われています。したがってぬる湯は入浴時に起こる事故で脳血栓、心筋梗塞などの循環機能不全を予防するのには優れていていわゆる禁忌(血管系の疾病をかかえている方)にも安心して入れる温泉となります。
また精神的にも落ち着きますので、情緒不安定であったり不眠症などの温泉療法も効果があると考えられていますのでぬる湯は湯治に最適な温度なんですね。さて清水湯の黒湯はすべて42度、そして黄金の湯は約40度から42度若干の低めの温度に設定しています。露天風呂での適温はあまり高くない方がいいと言う思いからですが、高血圧などの対策として外気と湯温の差が大きくならない様にしているためです。決して湯治効果は副交感神経を働かせるだけが全てでは無いので、しっかりと湯から上がっては入り直す「反復浴」を繰り返し温泉成分を皮膚から浸透させていく事が大切で、温泉に含まれる有効成分による理学作用を享受することができるようになります。
また清水湯の天然温泉は2種類あり、黄金の湯の塩化物ナトリウム強塩温泉と黒湯の重炭酸ソーダ泉の2種類の薬理効果がダブルの相乗効果で身体に浸透していき美肌、健康の効果が表れるものと思います。ぬる湯は副交感神経で安眠、精神的な安定等、熱湯は交感神経で別名「昼の神経」と言われていますので活力を出したい時は、清水湯の温泉と覚えておいてください。ぬる湯か熱湯かはお客様の好みですのでそれぞれ温泉の薬理効果、理学効果を少しだけ頭に入れて温泉入浴を楽しんでみてはいかがでしょうか。
参考文献、湯治で元気になる! 石川理夫著
交感神経と副交感神経 http://a-supplement.net/jiritusinkei/koukansinkei.html
武蔵小山温泉・清水湯3代目談。
カテゴリ:知識